3.南薩線の名車たち



西鹿児島駅に乗り入れるキハ300型(84.01.04)

南薩線の歴史を彩った名車を紹介します。なお、これより下の写真で特記なきものは、マルチャンスさんのご厚意により掲載許可を頂いたものであり、無断転載を禁止します。

1号機関車
30トン級Cタンク蒸気機関車。1913年、ハノマーク社(ドイツ・ハノーバー)で2、3号機とともに製造され、新車で納車された(鹿児島新聞1914.04.01には、東京車両工務所技師・服部寛氏の設計をもとに、ドイツのエムラスベウント社で製造された旨の記事もあるが、誤りである可能性がある)。南薩鉄道開業前には鉄道建設の工事列車を牽引した。3号機は後に廃車、解体されたが、1、2号機はディーゼル機関車が入線する1962年まで現役を務め、現在、南薩鉄道記念館に静態保存中。
(写真は南薩鉄道記念館入場券表面より)

12号機関車
50トン級Cタンク蒸気機関車。国鉄C12型と同型。1944年、汽車会社製。戦時設計の角型ドームが特徴。同型の13号機は1948年、14号機は1949年に、ともに日本車両で製作された。軸重の関係で伊集院−加世田間でしか走れなかった。1963年に廃車。12号機は加世田市運動公園に静態保存中。

キハ4
半鋼製2軸ガソリンカー。1933年、日本車両製。もと薩南中央鉄道キハ1。エンジンは当初、フォードA型を搭載していたが、戦後にニッサン70馬力に換装。知覧、万世線に用いられた後、救援車エ4となる。南薩線全線廃止後に解体。

DD1200
液体変速式ディーゼル機関車。1961年、新三菱重工三原製作所製。凸型で、前後に250馬力エンジンを備える。蒸機に代わり貨物列車を牽引し、1971年の貨物廃止後は工事列車用となる。1201と1202の2両あったが、ともに南薩鉄道記念館に保存中。

キハ100型
半鋼製ボギーディーゼル動車。1952年、川崎車両製。ドアは手動開閉だが、出入り台ステップは空気弁操作で出し入れできる。エンジンはDMH17で、機械変速式だったが、後にDMH17Cに換装され、同時に液体変速式となった。総括制御ができず、2両以上で運転する際は、各車両に運転士が乗務した。101〜106号の6両であったが、101号と105号の2両は後に郵便荷物車キユニ100型となった。現在、103号が南薩鉄道記念館に静態保存中。

キハ300型
全鋼製ボギーディーゼル動車。1954年、川崎車両製。エンジンは三菱DH2LPトルコン付を搭載していたが、後にDMH17Cに換装された。総括制御が可能で、列車自動停止装置(ATS)も備えており、国鉄鹿児島本線・西鹿児島駅に乗り入れていた。301〜303号の3両であったが、全線廃止後に全て廃車解体。

車両の諸元は湯口徹著『南の空、小さな列車』、鹿児島交通発行『さようなら南薩線 記念乗車券』、鹿児島新聞(1914.04.01)を参考にしました。




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